すべてのコラム

CLEARRULES · コラム

Metaは規約変更の導入を止めた。選べるかどうかは別の問題だ

導入が一時停止された後も、英国の規制当局は調査を開始した。企業にとって重要なのは日付よりも、自社コンテンツの利用を断れるかどうかだ。

編集イラスト:一時停止したカレンダーと、二つの別々の判断
説明用のイラストであり、アプリのスクリーンショットではありません。

2026年10月30日、英国の競争・市場庁(CMA)はMetaの商用規約について調査を開始した。その時点でMetaは、すでに規約変更の導入を一時停止していた。一見すると、当局は導入がすでに止まった変更を調べに乗り出したように見える。だが、導入を止めても、その背後にある争点は残りうる。[1]

CMAによると、この規約は、Metaのサービスを利用する企業のウェブサイトからコンテンツを収集し、AIを含む自社製品に利用することを認める可能性がある。当局が問題にしているのは、その利用について企業側に選択の余地があるかどうかだ。これは英国で始まった調査であり、違法と判断されたわけではない。[1]

一時停止には意味がある。ただし、解決する問いは違う

CMAの説明には三つの段階がある。当初の導入予定日は10月30日で、その後11月20日に延期され、10月28日にMetaが業界団体との協議のため導入を一時停止すると発表した。規約が効力を持つ前に話し合う機会ができたことは、評価すべきだ。会社が一切耳を貸さなかったかのように語るのは正確ではない。[1]

ただ、時間が増えるだけで、同意の条件が変わるわけではない。読者に記事を見つけてもらうためにFacebookやInstagramを必要とする、小さな出版社を考えてみよう。記事へのリンクは共有したくても、自社サイトのコンテンツをMetaの別の製品に利用することには同意したくないかもしれない。仮に、規約を受け入れるかサービスの利用をやめるかという選択肢しかないなら、考える時間がもう1か月増えても第三の選択肢は生まれない。

Meta側にも重要な反論がある。10月27日の議会答弁で政府の閣僚は、この規約がAIの学習を認めるという解釈にMetaは異議を唱えていると説明した。また、サイト所有者が自動クローラーに希望を伝えるためのファイル、robots.txtにも言及した。この立場を無視してよいわけではない。問われるのは、その技術的な指示と契約がどう関係し、企業が拒否した場合に何が起きるかだ。[3]

今回の調査は何を対象にしているのか

調査の公式ページには重要な点が記されている。CMAは提案された変更だけでなく、現行の商用規約も調べる。まず英国の関連市場でMetaが支配的地位にあるかを確認し、そのうえで規約がその地位の濫用に当たるかを検討する。利用者が多いという事実だけでは、法的な結論にはならない。[2]

ClearRulesが注目するのは、読者や顧客に接するためのサービス利用と、自社サイトのコンテンツを別の製品で使う許可とを、分けて選べるかどうかだ。これは規約を評価する基準であって、法律がすでに特定の拒否ボタンを義務づけているという主張ではない。意味のある改定なら、単に同意する日を変えるのではなく、この問いに明確な答えを示すはずだ。

別々の問題を一つにまとめない

CMAは別途、Meta Oneと、購読料を払わずにFacebookやInstagramへ外部リンクを投稿することに関する中小企業の懸念について、情報を求めている。当局の発表では、これらは今回の商用規約調査の対象外だと明記されている。情報を求めているという事実から、すべての外部リンクがすでに有料になったとは言えない。[1]

今後の見通しを読む際にも、区別は必要だ。公式ページでは初期の情報収集を2026年10月から2027年1月まで行う予定としているが、日程は変更されうる。1月に判断を出すという約束ではない。CMAは、手続きを先へ進めずに調査を終了する可能性も示している。[2]

一時停止によって規約を見直す余地が生まれた。これは有用な機会だ。次の一歩は中身で評価したい。Metaは企業にどの権利を求め、企業が断ったらどうなるのか。カレンダーが示すのは決める時期であり、何を選べるかを決めるのは規約である。